エヴァンゲリオンの物語は、普通に見て単に荒唐無稽な、あえて言えば幼稚な物語です。SF設定の妙がどうとか、政治的寓意がどうとか、メッセージの深さがどうとかいうものではありません。それでも多くのひとがそんな荒唐無稽な物語に吸い込まれたのは、煎じ詰めればシンジとレイとアスカのあの妙にテンパッた台詞や行動のゆえだったのだと思います。だから、その「イタさ」がうまく物語のなかに回収されてしまうと、作品からなにか欲望の核みたいなものが抜け落ちてしまう。ぼくはそう感じたのでした。
繰り返しますが、これはぼくのきわめて個人的な感想です。そもそも欲望がわかないのは、単純に年齢を取ったからかもしれない。96年に25歳だったぼくも、そろそろ40歳です。
批評的にはこの作品は評価すべきだし、実際に評価されることでしょう。そしてそれでいいのです。
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Retro Shadow Play (via Pink Sherbet Photography)